犯罪・刑事事件の解決事例
#慰謝料 . #財産分与 . #不倫・浮気

【慰謝料請求】不貞行為の慰謝料請求で1000万円請求されたが、200万円で解決した事例

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鈴木 祥平 弁護士が解決
所属事務所みずがき綜合法律事務所
所在地東京都 新宿区

この事例の依頼主

40代 男性

相談前の状況

相談者のAさん(夫40代)は、Bさん(妻40代)と結婚をして15年ほどになっていました。Aさんは、旅行が好きで旅行サークルに所属していました。その旅行サークルで知り合ったXさん(30代女性)と不倫関係になってしまいました。ある時、家で目覚めるとBさんがAさんの携帯のLINEの画面を突きつけて、「あなた、浮気しているでしょ。認めるなら許すけど、認めないなら出るところに出ますからね」と言われて、仕方なく浮気をしていたことを認めました。その日、会社に出勤して家に帰ると置き手紙が置いてありました。「今回の浮気はやっぱり許すことはできませんので、実家に帰らせていただきます。離婚します。しばらくしたら、弁護士から連絡がいくので待っていてください。」という内容でした。しばらくすると、Bさんの弁護士から内容証明郵便が届きました。内容は、①離婚をしてほしいということと②財産分与として財産の半分を渡してほしいと③慰謝料として1000万円を支払ってほしいという内容でした。Aさんは、びっくりして当職のところに相談に来ました。

解決への流れ

当職は、Aさんから上記の話を聞いて、弁護士が入る必要があると考え、Aさんから離婚交渉事案(調停の可能性も含む)として受任をしました。当職から、相手方の弁護士に受任をしたことをお知らせした上で、「慰謝料を支払わないということではないが金額として高額にすぎる。1000万円は到底支払えない。それでも、支払えということであれば法的措置を講じてもらっても構わない」という趣旨の内容の内容証明郵便を送付しました。そうしたところ、相手方の代理人から当職のところに電話があり、「金額としては高いのはわかっているが、Bさんの意思が強くて、1000万円はもらわないと気が済まないと言っているから法的手続きに乗せることになると思います」という話であった。家庭裁判所の外での話し合いでは決着がつかずに、舞台は調停に移行することになりました。調停の席では、Bさんは、1000万円の慰謝料の金額について全く譲りませんでした。当方としても、そんな法外の慰謝料については、受け入れられないと考えていたので、調停は不調で終わって訴訟に移行しても仕方ないと半ばあきらめていました。他の離婚条件についてはある程度まとまっていたので、ネックとなっていたのは慰謝料でした。当職としては、「訴訟になった場合にどの程度の慰謝料になるのか」について、裁判官からきちんと説明をしてもらった方がよいと考えました。そこで、裁判官に慰謝料金額の相場についてきちんと説明をしてもらった上で、それでも駄目なら訴訟に移行で構わないということを調停委員会に告げて、調停の席を立ちました。そうしたところ、裁判所から強い説得があったのか、Bさん側から慰謝料として300万円を支払ってくれれば納得するという提案がありました。大幅な譲歩でした。しかしながら、当職としては、300万円でも金額として高いという感触を持っていました。というのも、Aさんの浮気は、継続的なものでもなく、1回限りのものであったし、また、Bさんが許すという話をしたからきちんと浮気を認めて謝罪をしたという事情があったからです。当方としては、相手方からの300万円の提案を受けても、100万円なら支払うが、それ以上は、支払うつもりはないという話をして席を立ちました。もう、話の流れとしては不調になる寸前でしたが、双方が譲りませんでした。しかしながら、不調になる最後の最後で、先方から200万円なら受け入れてもらえないか?という提案がありました。先方としては、これ以上、訴訟などの手続きに進むことは、時間、労力、金銭的にも勿体ないと考えたのだと思います。Aさんは、200万円なら支払うという形で了承してくれたので、無事に離婚調停がまとまることになりました。

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鈴木 祥平 弁護士からのコメント

浮気をしてしまった側については、交渉上立場が悪い状況になります。でも、だからといって法外な相手方の請求に対して応じる必要はありません。きちんとと代理人を入れて自分の立場を最大限主張をしてもらうことによって、損害を最小限に食い止めることができます。相手方から理不尽な請求をされた場合には、間に弁護士を立てて、キチンと交渉をすることをお勧めします。