この事例の依頼主
女性
相談前の状況
亡夫が亡くなる少し前に相続人全員(相続人は妻と子ども2人)の前で、死後の遺産分割の仕方、内容について希望を表明していた。亡夫が死亡後、子ども1人(当然、亡夫の遺産分割の内容希望の表明の際には立ち会っていた)より、法定相続分を取得したいとの要求があったため、妻ともう1人の子どもが相談に来所。妻は亡夫の希望通りにしたいとの強いこだわりがあった。
解決への流れ
(1) 遺言書がないため、相手方には法定相続分相当の遺言を渡せねばならないことの説明と了解をもらう。(2) 相手方と交渉し、遺産の不動産の価格や各相続人の特別受益の額について調査、検討、その他の問題についても調査検討した上で、交渉し、遺産分割協議を成立させ、協議書を作成する。
遺言書があれば、トラブルを回避できたケースです。仮に亡夫が病気であっても、自筆証書遺言、公正証書遺言(公証人に自宅、病院に来てもらう方法もある)の作成も可能、さらには、危急時遺言の作成という方法も考えられたケースです。自分の財産を死後、どうしようか検討される方は弁護士等相談し、遺言書を作成することをお勧めします。なお、依頼者(妻)は、この後、すぐに公正証書遺言を作成しました。